BitSummit the 13th Summer of Yokai 1Fステージ「M.S.S Projectのクリエイターズトーク」についてレポート形式でお届けいたします。出演者 FB777、eoheoh、野田クリスタル(スーパーゲームクリエイター)野田クリスタル(のだ くりすたる)『野田ゲー』シリーズ総監督/スーパー野田ゲーMAKER超おもしろ総監督。独学でプログラミングを学び、個人制作ながら斬新な発想と遊び心あふれるゲームで話題を集める。代表作『スーパー野田ゲーPARTY』『スーパー野田ゲーMAKER』では、ユーザー参加型の開発やAIを用いたゲーム生成システムを導入し、クラウドファンディングでの成功や大規模イベント出展など幅広い注目を集めている。今後も業界の常識にとらわれない作品づくりに挑戦中。ーーー累計16万本を突破した人気シリーズ『スーパー野田ゲーPARTY』、『スーパー野田ゲーワールド』に続く第三弾、『スーパー野田ゲーMAKER』を手掛ける"超おもしろ総監督”、マヂカルラブリーの野田クリスタルさんです。野田クリスタルさん:よろしくお願いします。実は久しぶりの共演なんですよね。おぼえてますか? ーーもちろんですよ! 野田クリスタルさん:ホントですか? 一緒に『PUBG』をプレイしましたよね。覚えていてうれしい〜! こんなふうに共演できるのは感慨深いですね。ーーあのころもすごかったですけど、今はさらにムキムキになってますね〜! びっくりしました。野田クリスタルさん:最近本も出したので、よかったらそちらもよろしくお願いいたします。ーー今回はゲームクリエーターとしての参加ということで。イベントはいかがでしょうか?野田クリスタルさん:バカデカいゲームセンターという感じですね。知らないおもしろそうなゲームがたくさんあってもう青田買いですよ。みんなに広めて盛り上がったらめちゃくちゃテンション上がりますね。会場で実際にプレイできるのも良いですね。ーーでは『スーパー野田ゲーMAKER』のことをお聞きしたいんですが、とても斬新ですよね。野田クリスタルさん:ゲームを作るツールっていろいろあるとは思うんですけど、最初からある程度完成しているところから始められるゲームツールというのは初めてだと思います。ゲームを作るうえでまず大変なのは完成させることだと思うので、それがクリアしやすいのと、“野田ゲー”ということで駄作でも許されるというハードルの低さもいいところだと思っています。ーー古き良きブラウザゲーム感がありますよね。野田クリスタルさん:世代的にもフラッシュゲームばっかりやっていたので、その思い出がパンパンに詰まっています。ーーAIでゲームを作る発想に至ったきっかけはなんだったのでしょうか?野田クリスタルさん:ゲームってある程度細かいジャンルの中で見比べてみると、やっていることはどれもそこまで大きく変わらないんです。例えば2Dゲームであればプレイヤーは左右に進むとか弾を撃つとか、やれることって結構限られていますよね。そういった部分までわざわざ自分でイチから作るんじゃなくて、だれかが作ってくれていたらいいなって思ったんです。それを組み合わせるだけでゲームができるシステムにすれば、小学生やおじいちゃんおばあちゃんでもゲームクリエイターになれるなと。とある大会社様が非常に寛容でして、キービジュアルを見ていただくとわかるんですけど、黄色使って良いんだとか、そもそもこの名前良いんだとか、いろいろと許してもらえてほんとありがたかったです。ーーいやすごい発想のゲームですよね。では早速プレイしていきたいと思います。野田クリスタルさん:ゲームが生まれる様を見られるわけですね! ーー作られたゲームは配信もされますので、興味のある方はぜひプレイしてみてください。野田クリスタルさん:大体9割はクソゲーができて、たまーに神ゲーが生まれる傾向にあります。まずはAIにアイデアの根本を伝えてやります。ーー好きなゲームを選択するんですね。アクションゲーム、シミュレーションゲーム、ロールプレイング、ホラーゲームが好きですね。野田クリスタルさん:だいぶ僕と似てますね。これでAIは完全に理解したみたいですね。AIは「サッカーゲームが好きですか?」と言ってます。ーーサッカーゲーム、たしかに結構好きですね。野田クリスタルさん:はい、これが野田AIの力です。ちなみにこのあたりはゲーム制作には関係ないパートなのでスキップしていただいてかまいません。ーーここからが本題なんですね。まずは世界観を決めるわけですか。これは重要ですね。じゃあボスを倒すとか好きなので……。あとは要素として「ファンタジー」、「動物」、「かわいい」、「SF」もいれましょうか。操作はどれがオススメですか?野田クリスタルさん:普通がオススメです。それ以外にするとマジで意味のわからない操作方法になったりしてプレイ中本当にストレスなので。ーーこれで完成ですか?野田クリスタルさん:はい。もうゲームクリエイターを名乗ってOKです(笑)。ーーできましたね……って『冒険ポニョポニョラビリンス』!? これはどういうゲームだ? 横スクロールアクション? 一応弾で敵らしきものが倒せますね。野田クリスタルさん:敵らしきものを倒すたびに謎のカットインがはいってテンポ悪っ! このくだらなさはめちゃくちゃいいですし、ゲーム実況とかに向いてそうですね。ボンバーマンの十字形爆破みたいなものを設置できるみたいですけど、横スクロールアクションではあんまり見ないですよ。すごいゲームだ……。※ゲームIDを入れると実際に遊ぶことができます。ーーどんなゲームができるかワクワクしながら待つのいいですね。ちょうどいい塩梅のゲームを作るのかと思いきやちゃんとストレス要素があるのもおもしろい。野田クリスタルさん:個性のある良いストレスでした。とりあえずちゃんと楽しめるゲームが開発されてよかったです。ーーではもう1本つくって見ましょうか。今回はシューティングゲームで、世界観は「かわいい」、「海」、「ホラー」と。登場キャラの方向性は「無機質」、「動物」、「かわいい」、「食べ物」も入れてみましょうか。横スクロールにして、普通の操作にしてみましょうか。野田クリスタルさん:要素だけ見るとフリーソフト感ありますね。夢日記みたいな。細かい設定がめんどうな場合はそれもAIにまかせてしまうのも有りです。ーーできましたね……タイトルは『プリティ パラダイス プリティ』ですよ!野田クリスタルさん:"PPP”だ!!※ゲームIDを入れると実際に遊ぶことができます。ーーなにこの操作方法!? 難しすぎる! 癖のあるユニットデザインでどこが正面かわからない。ロケット噴射を上向けないとまっすぐに進めないのなんなんだ(笑)。野田クリスタルさん:にかく動物要素多めですね。なぜ我々は犬を倒さないといけないのか、その理由をぜひ知りたいところですね。ーーーボスは犬の顔をしたエビフライ?? めちゃくちゃつよくて倒せない(笑)。いやぜひ皆さんにもプレイしてもらってこのボスに挑戦してみてほしいです。野田クリスタルさん:これまた名作ができましたね。エディットモードでさらに細かい調整ができるのでそれもぜひ試してブラッシュアップさせてほしいですね。ーー『スーパー野田ゲーMAKER』は斬新でとてもおもしろかったですが、次回作の構想などあったりするんですか?野田クリスタルさん:先日SWITCH 2もリリースされたのでいろいろできそうですけど、今考えているのはフィットネスゲームですね。もう有名なソフトがありますけど、野田ゲーらしい要素を組み込みこんだものを作ってみたいですね。ーー最後に、ゲームクリエイターを目指す方へ面白いゲームを作る上での大切なことを教えてもらえますか?野田クリスタルさん:「やめない」ですかね。これはお笑いでもそうでした。M-1グランプリで最下位になったりもしてやめたくなるタイミングもあったりしましたけど、やめなくて良かった。ゲームも一つ開発するのに数ヶ月〜1年くらいかかったりして、途中バグだったり、気持ちが疲れちゃうときがくるんです。でもやめない。これだけまもっていれば、いつかいいゲームができるんじゃないかなと思っています。